経済統計の使い方
統計初心者の社会人向けに、経済データの解説をしています。「まとめページ」をご覧くだされば、全体的な内容がわかると思います。
経済分析

【レポート】女性活躍企業のパフォーマンスは高い|財務データで比較

なでしこ銘柄から選択

女性活躍企業が注目されています。女性活躍企業とそうでない企業のパフォーマンスには違いがあるのでしょうか。この記事では、「ディズニー参加企業のパフォーマンスは高い?」と同様の手法で、女性活躍企業のパフォーマンスを見てみました。女性活躍企業としては、なでしこ銘柄から10社選びました。

【経済分析】【ディズニー】ディズニーランド参加企業のパフォーマンスは高い? 経済統計の使い方では、統計データの入手法から分析法まで解説しています。 https://officekaisuiyoku.com...

財務データで比較

比較に使ったデータは、自己資本比率、売上高、ROA(総資産利益率)、ROE(自己資本利益率)、PER(株価収益率)です。

IR BANKの 決算・財務データ一覧から、全上場企業の財務指標がCSVファイルで入手できます。2022年の決算期のデータについて「財務」から、自己資本比率、「業績」から売上高、ROA、ROEのデータをダウンロードしました。CF、配当は使いませんでした。

株式コードは、日本取引所グループの株価検索などで調べることができます。PERはコードを検索した後に企業情報として表示されるものを使いました。決算短信のデータです。データには以下の意味があります。

  • 自己資本比率 安全性 高い方が良い
  • 売上高 企業の規模 大きい方が良い
  • ROE 収益性 高い方が良い
  • ROA 収益性 高い方が良い
  • PER 株価の割安度 低い方が良い

これらをまとめたのが次の表です。ここからダウンロードできます。

個別企業でばらつきはあるが、平均的には高い

これらの財務諸表を使って、参加企業とそれに対応する企業のパフォーマンスを比べてみました。数値が良い場合は1、悪い場合は0としています。

合計は、5項目あるので5点が最高ということになります。企業ごとにばらつきはありますが、平均すると2.6点となりました。ディズニー企業と対応する企業が同じパフォーマンスの場合は2.5点なので、それよりは上ということになります。

項目別にみると、自己資本比率ROEROAについて女性活躍企業の方が高いです。一方で売上高PERは対応企業の方のパフォーマンスがいいということになります。PERが高いということは、株価は割高ということになりますが、収益以上に株が買われているという見方もできます。

規模は小さくても、収益率や安全性は高く、株も買われているということで、女性活躍企業の総合的なパフォーマンスは高そうです。

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