なでしこ銘柄から選択
女性活躍企業が注目されています。女性活躍企業とそうでない企業のパフォーマンスには違いがあるのでしょうか。この記事では、「ディズニー参加企業のパフォーマンスは高い?」と同様の手法で、女性活躍企業のパフォーマンスを見てみました。女性活躍企業としては、なでしこ銘柄から10社選びました。
財務データで比較
比較に使ったデータは、自己資本比率、売上高、ROA(総資産利益率)、ROE(自己資本利益率)、PER(株価収益率)です。
IR BANKの 決算・財務データ一覧から、全上場企業の財務指標がCSVファイルで入手できます。2022年の決算期のデータについて「財務」から、自己資本比率、「業績」から売上高、ROA、ROEのデータをダウンロードしました。CF、配当は使いませんでした。
- fy-balance-sheet.csv(財務, 344.94k)
- fy-cash-flow-statement.csv(CF, 256.83k)
- fy-profit-and-loss.csv(業績, 284.6k)
- fy-stock-dividend.csv(配当, 112.56k)
株式コードは、日本取引所グループの株価検索などで調べることができます。PERはコードを検索した後に企業情報として表示されるものを使いました。決算短信のデータです。データには以下の意味があります。
- 自己資本比率 安全性 高い方が良い
- 売上高 企業の規模 大きい方が良い
- ROE 収益性 高い方が良い
- ROA 収益性 高い方が良い
- PER 株価の割安度 低い方が良い
これらをまとめたのが次の表です。ここからダウンロードできます。
個別企業でばらつきはあるが、平均的には高い
これらの財務諸表を使って、参加企業とそれに対応する企業のパフォーマンスを比べてみました。数値が良い場合は1、悪い場合は0としています。
合計は、5項目あるので5点が最高ということになります。企業ごとにばらつきはありますが、平均すると2.6点となりました。ディズニー企業と対応する企業が同じパフォーマンスの場合は2.5点なので、それよりは上ということになります。
項目別にみると、自己資本比率、ROE、ROAについて女性活躍企業の方が高いです。一方で売上高とPERは対応企業の方のパフォーマンスがいいということになります。PERが高いということは、株価は割高ということになりますが、収益以上に株が買われているという見方もできます。
規模は小さくても、収益率や安全性は高く、株も買われているということで、女性活躍企業の総合的なパフォーマンスは高そうです。