経済統計の使い方
統計初心者の社会人向けに、経済データの解説をしています。「まとめページ」をご覧くだされば、全体的な内容がわかると思います。
経済指標

コアコアCPIはまだ低い。ー最新8月のCPI

2022年8月の消費者物価指数(総合)は、前年同月比3.0%上昇しました。エネルギー価格が同16.9%、生鮮食品が同8.1%上昇しています。

それに比べると、コアコアCPIは0.7%上昇にとどまりました。ただ、情報通信関係費を除くと1.1%上昇しており、徐々に伸び率は上がっています。

物価に関しては、物価統計の見方ーモノの流れに沿って波及度合いをチェックするもご覧下さい。

CPI総合は3%上昇

総務省が発表した2022年8月の消費者物価指数を見てみましょう。総合指数が前年同月比3.0%上昇して話題になりました。確かに物価全体はこれまでになく上昇しています。

ただ、その内訳を見ると、上昇しているのはエネルギーと食料品が主で、それを除いたコアコアCPIの前年同月比は0.7%しか上昇していません。

エネルギーは前年同月比は16.9%上昇し、食料は同4.7%上昇しています。値上がりは深刻ですが、経済の基調を表しているものではありません。消費者物価指数は特殊要因を除いて判断すべき―コアCPIやコアコアCPIが有用もご覧下さい。

ウエート前年同月比
総合100003.0
生鮮食品を除く総合(コアCPI)96042.8
生鮮食品及びエネルギーを除く総合88921.6
食料(酒類を除く)及びエネルギーを除く総合(コアコアCPI)67810.7
コアコアCPIの上昇率

ウエート前年同月比
食料26264.7
生鮮食品3968.1
酒類119-0.2
情報通信関係費500-5.8
エネルギー71216.9
品目別の上昇率

情報通信関係費を除くと

携帯電話の通信料の引き下げで、2021年の情報通信関係費は30%程度下落という大幅な下落を記録していました。コアコアCPIには情報通信関係費が含まれているので、この部分を除かないと実勢とはかい離します。

コアコアCPIから情報通信関係費を除いたものを計算してみましょう。Bを除いたAの指数は以下の式で計算できます。

$  Bを除いたAの指数=\frac{(CPI_A×Aのウエート)-(CPI_B×Bのウエート)}{Aのウエート – Bのウエート} $

コアコアCPIから情報通信関係費を除いた指数の前年同月比を描いたものが下の図です。2022年8月のコアコアCPIは前年同月比0.7%の上昇ですが、情報通信関係費の要因を除くと同1.1%上昇していることがわかります。徐々に伸びが上がっていますが、それでもまだ1%程度です。

(出所)総務省「消費者物価指数」月次、単位%、前年同月比

データの入手法

消費者物価指数のデータはe-Statにあります。コアコアCPIなどの分析をするには、あらかじめエクセルの表になっているものを使うと便利でしょう。データベースを使った消費者物価指数の入手法はこちらをご覧ください。

消費者物価指数→2020年基準消費者物価指数→ファイル

2020年基準消費者物価指数」のファイルをクリックした後、「月次」を選びます。

月次」をクリックした後、「EXCEL」のマークをクリックするとエクセルファイルでダウンロードできます。

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