2023年3月の消費者物価指数・総合指数は前年同期比3.2%上昇しました。2月は3.3%だったので、0.1%ポイントの低下です。これは、「電気・ガス価格激変緩和対策事業」の影響で1%ポイント押し下げられた影響で、実勢は4.2%と高いです。
また、食料(酒類を除く)及びエネルギーを除く総合指数(コアコア指数)は、前年同期比2.3%上昇しており、日本銀行が目標にしている2%を超える水準で推移しています。
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総合指数は
2023年3月の消費者物価指数は3.2%上昇しました。2ヵ月連続で伸び率が低くなりましたが、政策要因によるところが大きく、インフレの基調が収まったわけではありません。
下の図は、総合指数に対する各項目の寄与度を示したグラフです。総合指数をどの項目が押し上げているのかがわかります。

エネルギーの低下は政策要因
エネルギーの動きをみると、2023年2月から大きく下がっています。これが、政府の「電気・ガス価格激変緩和対策事業」の影響です。実勢が下がっているわけではありません。
コアコアCPIは上昇中
コアコアCPIは上昇中です。コアコアCPIを見る際、かく乱要因になっていたのは、携帯電話通信料の値下げです。情報通信関係費はコアコアCPIに入っているので、コアコアCPIは見かけ上低くなっていました。
上図は、携帯電話通信料など情報通信関係費を除いたコアコアCPIの寄与度を見ています(オレンジ色の線)。これを見ると、物価の基調は上昇中で依然天井に当たってないことが良くわかります。
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