- 損益分岐点は、利益が出るか出ないかの分かれ目です。
- 損益分岐点以下の価格でも、企業は操業します。
- 売り上げが少しでもでれば、赤字を減らすことができるためです。
- 操業すればするほど赤字が増える場合との境目を操業停止点と呼びます。
経済統計の使い方では、統計データの入手法から分析法まで解説しています。
利益の図示
損益分岐点は、収入から費用を引いた部分がゼロになる、つまり利益が出なくなる点です。
完全競争市場の場合、価格は市場で決まります。価格が市場で2500円と決まった場合、企業の利益が最大になるのは、価格(限界収入)と限界費用(MC)が等しい時の生産量です。
その生産量での売上高は、生産量×価格で、赤で囲った部分になります。費用は、生産量×平均費用(AC)で、青で囲った部分になります。利益は売上高―費用で、黄色で囲った部分になります。
損益分岐点
利益が出ていると、ほかの企業が参入してきます。企業が参入して供給量が増えると、価格は下がります。価格が下がると、利益(黄色で囲った部分)がどんどん小さくなっていきます。価格が平均費用の位置まで下がると、売り上げから費用を引いた部分がゼロになります。ここが損益分岐点を示す生産量です。
操業停止点
それ以上に価格が下がると、収入より費用が多くなるので、赤字になります。
しかし、固定費を除いて考えれば、毎日営業することで稼げる場合があります。たとえば、コーヒー店で、開業費用(=固定費)が100万円かかっていて、その分は回収できないけど、コーヒーが1杯300円で、1杯分の費用が200円(可変費用)の場合です。コーヒーを売れば売るほど、儲かることは儲かります。価格が平均可変費用よりも高い場合は、赤字を晴らすことができるのです。
しかし、価格がさらに下がって、コーヒー1杯200円で売るとなると、コーヒーを売っても利益が出なくなります。こうなると企業活動する意味がありません。これが操業停止点になります。
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