質問への回答
- ミクロ経済学
- 日用品等、所得が増減しても需要があまり変わらない財もあるかと思いますが、そのような財は分析対象にならないのでしょうか?
- 完全補完財について、先ほど右上に無差別曲線があるほど効用が上がるという説明があったが、1つのグラフをとっても、TDS(又はTDL)がに行く回数が増えれば、効用も増えるのではないか。
- 【質問】スライド65(/120)枚目の、直線の傾き=-(M/TDSの価格)/(M/TDSの価格)のMは予算の認識で問題ないでしょうか。
- 行動経済学について、少し興味がわきました。何かおすすめの書籍がありましたら教えてください。
- 「平均費用と限界費用」の図解で、「平均費用×生産量」が何を表すか改めて教えていただきたいです。
- 【質問】限界費用が逓減することはないのでしょうか。
- 利潤と利益の使い分けについて教えてください
ミクロ経済学
日用品等、所得が増減しても需要があまり変わらない財もあるかと思いますが、そのような財は分析対象にならないのでしょうか?
日用品などでは、価格弾性値(価格があがったとき、需要がどのくらい減るか)の違いによって、必需品と奢侈品(ぜいたく品)などにわける方法もあります。
完全補完財について、先ほど右上に無差別曲線があるほど効用が上がるという説明があったが、1つのグラフをとっても、TDS(又はTDL)がに行く回数が増えれば、効用も増えるのではないか。
かなり特殊な場合を考えています。TDL1回であれば、TDSに行く回数がいくら増えても効用は変わらない(無差別)という状態です。現実にはないと思いますので思考実験です。
TDL | TDS | 効用 |
1回 | 1回 | 100 |
1回 | 2回 | 100 |
1回 | 3回 | 100 |
2回 | 2回 | 200 |
2回 | 3回 | 200 |
【質問】スライド65(/120)枚目の、直線の傾き=-(M/TDSの価格)/(M/TDSの価格)のMは予算の認識で問題ないでしょうか。
Mは予算ということで間違いないです。

行動経済学について、少し興味がわきました。何かおすすめの書籍がありましたら教えてください。
いろいろあると思いますが、「行動経済学まんがヘンテコノミクス」はマンガで分かりやすいです。
ノーベル経済学賞受賞者の著作は以下です。
「ナッジとは、人々の選択の自由を妨げることなく、行動を予測可能な方法で変えるような、選択アーキテクチャの要素である。」(セイラー)
カフェテリアで野菜を目立つ位置に置く →食べる量を自然に増やすよう誘導
「平均費用と限界費用」の図解で、「平均費用×生産量」が何を表すか改めて教えていただきたいです。
平均費用は、費用を生産量で割ったものです。
$平均費用×生産量=(費用/生産量)×生産量=費用$
となり、費用になります。
【質問】限界費用が逓減することはないのでしょうか。
費用曲線に逆S字型を仮定することがあり、この場合は、生産量が少ない時、限界費用は逓減します。
利潤と利益の使い分けについて教えてください
利潤と利益は同じ意味で使うことがありますが、会計学上の利益を利益、経済学上の利益を利潤と呼ぶことがあります。
わざわざ新規参入の図で利潤としたのは、利潤がゼロの水準でもある程度利益は出ている必要があるということを示したためです。
利益がゼロなら儲からないので、誰も企業活動をしません。だから、企業活動を続けたいと思う最低限の利益は出ていると考えます。
利潤がゼロというのは、利益がゼロと言う意味ではなく、「これだけは稼ぎたい」という利益を含んだものと考えます。
利潤=利益ー最低限企業活動をしたいと思う金額
利潤=0の時:利益=最低限企業活動をしたいと思う金額
さらに、会計上の利益=利益、経済学上の利益=会計上の利益ー機会費用と表すこともできます。経済学では機会費用も費用として考慮します。
現在の事業をせずに、ほかの事業を行った時に得られる平均的な利益(機会費用)を考慮したと考えることもできます。
利潤=収入ー費用ー機会費用
ということです。利潤がゼロということは、収入ー費用(利益)が機会費用と等しいということです。ほかの事業やったことで得られる利益と同程度の利益を上げている水準(最低限の利益)をあげている必要があるということです。