経済統計の使い方
統計初心者の社会人向けに、経済データの解説をしています。「まとめページ」をご覧くだされば、全体的な内容がわかると思います。
回帰分析から学ぶ計量経済学

【変数の工夫】課題2 賃金の推定

 2020年調査の厚生労働省「賃金構造基本調査」のデータを使って、月々の所定内給与(単位1000円)を調べました。大卒のデータについて、男女別、企業規模別
(10人~99人、100人~999人、1000人以上)にデータがあります。

 企業規模について、小企業、中企業、大企業とすると以下の式で想定できます。Excelで回帰分析をしてみましょう。
$賃金= \alpha + \beta_1× 年齢$

$+ \beta_2× 女性ダミー+ \beta_3 × 大企業ダミー+\beta_4 × 中企業ダミー$

$+ \beta_5× 年齢×女性ダミー+\beta_6 × 年齢×大企業ダミー$

$+\beta_7× 年齢×中企業ダミー+ z_t$

  まず、年齢別賃金を見てみましょう。

 これを見ると、「年齢が上がると賃金が上がる」ということがわかります。ただ、何種類かの直線があることが分かります。これは性別や企業規模によって初任給や給料の上がり方が違うことを表しています。性別(2種類)×企業規模(3種類)で6種類の線があります。

 そこで、まず、男性、小企業に勤めている人を基準にして、最初の給料(定数項ダミー)や賃金の上がり方(係数ダミー)をダミー変数として処理します。

 推定結果は以下のようになります。

経済統計の使い方では、経済統計の入手法から分析法まで解説しています。

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