経済統計の使い方
統計初心者の社会人向けに、経済データの解説をしています。「まとめページ」をご覧くだされば、全体的な内容がわかると思います。
R

【R】グラフの描き方(2)|matplotは折れ線グラフが得意、さまざまなオプションも詳しく紹介

この記事では、グラフの描き方を説明します。複数の折れ線グラフは、matplotで書くことができます。

経済統計の使い方では、統計データの入手法から分析法まで解説しています。

散布図の描き方は以下を参照してください。

【R】グラフの描き方(1)|plot関数で散布図が描けます 変数が1つの場合 グラフにはいろいろな描き方があります。plot関数について、いろいろと試してみます。さまざまな散布図が描けま...
【R】Rのまとめ 経済統計の使い方では、統計データの入手法から分析法まで解説しています。 https://officekaisuiyoku.com...

データフレームの作成

折れ線グラフは、

matplot(データフレーム,type=”l”)

で基本的なものが書けます。lは1ではなく、lineのlです。

実質GDPと実質民間最終消費支出のデータを入力し、cpというデータフレームに格納しました。

cp <- data.frame("GDP95"=c(311988.0 ,320726.7 ,330912.0 ,338991.9 ,352924.7 ,368211.9 ,379845.5 ,398927.2 ,424294.1 ,444876.0 ,469567.2 ,480855.2 ,483022.6 ,485298.3 ,489588.5 ,504827.3 ,521364.8 ,522220.9 ,518706.4 ,520765.6 ,539161.1 ,532444.5 ,541200.0 ), "CP95"=c(174234.2 ,176912.6 ,184665.6 ,189188.9 ,194156.2 ,201565.5 ,208975.1 ,217229.6 ,229047.3 ,238716.3 ,249355.1 ,257141.5 ,261717.7 ,266382.5 ,272215.1 ,279472.3 ,286514.5 ,282965.3 ,286104.1 ,288346.2 ,290585.4 ,294798.9 ,298974.3 ))

matplotコマンドでグラフを描くと以下のようになります。実線が実質GDP,点線が実質民間最終消費です。

matplot(cp,type=”l”)

グラフの微調整

データの確認だけなら上記で十分ですが、微調整もできます。よく使うものとそれ以外に分けてみます。matplot()の中に、引数として指定します。

よく使うもの

操作matplotの引数説明
グラフのタイプtype=”l”(1ではなく、エル)“p”,”l”,”b”,”c”,”o”,”h”,”s”,”n”(後述)
x軸のラベルxlab=”文字列”
y軸のラベルylab=”文字列”
線やマーカーの色col=”色名”,col=数値数値で色が決まっている(後でサンプルがあります)。
線の種類lty=数値数値で種類が決まっている(後でサンプルがあります)。
線の太さlwd=数値通常は1で問題ないです。10でも100でも指定できますが、実際に使うのは5まででしょう。(後でサンプルがあります)
よく使うもの

必要があれば使うもの

操作matplotの引数説明
x軸の範囲xlim=c(下限、上限)
y軸の範囲ylim=c(下限、上減)
対数グラフlog=”X”
タイトルmain=”文字列”
サブタイトルsub=”文字列”
軸のラベルを描かないann=FALES
軸を描かないaxes=FALSE
文字の大きさcex=数値
フォントの種類font=”フォント名”
必要があれば使うもの

文字を入力したもの

以下は、タイトル、x軸ラベル、y軸ラベルを付けたものです。

matplot(cp,type="l",xlab="期間",ylab="単位:10億円",main="実質GDP(実線)と実質民間最終消費(点線)")
> 

サンプルデータ

様々な色や種類の示すために、サンプルデータを作ります。要素が10の系列を7つ作ります。

colorsample=data.frame(matrix(seq(1:70),10,7))
> colorsample
   X1 X2 X3 X4 X5 X6 X7
1   1 11 21 31 41 51 61
2   2 12 22 32 42 52 62
3   3 13 23 33 43 53 63
4   4 14 24 34 44 54 64
5   5 15 25 35 45 55 65
6   6 16 26 36 46 56 66
7   7 17 27 37 47 57 67
8   8 18 28 38 48 58 68
9   9 19 29 39 49 59 69
10 10 20 30 40 50 60 70

グラフの色

グラフの色はcol=数値で変えられます。下からcol=1~7までです。

matplot(colorsample,type="l",lty=1,col=1:7)

線の種類

線の種類はltyで変えられます。下からlty=1~7です。

matplot(colorsample,type="l",col=1,lty=1:7)

線の太さ

線の太さはlwd=数値で変えられます。下から、lwd=1~7までの太さです。

matplot(colorsample,type="l",lty=1,col=1,lwd=1:7)

グラフのタイプ

基本は折れ線グラフでよいと思いますが、マーカーをつけたりすることもできます。

  • type=”P”  マーカーのみ(pchでマーカーの種類を指定)
  • type=”l”  直線
  • type=”b”  マーカーと直線(線は切れ切れ)
  • type=”c” 切れ切れの直線
  • type=”o” マーカーと直線(線は繋がっている)
  • type=”h” 垂線でプロット
  • type=”s” 左軸で階段状グラフ
  • type=”S” 右軸で階段状グラフ
  • type=”n” 軸のみにして、続けて低水準関数で指定

type=”p” マーカーのみ

マーカーの種類は以下のものがあります。下からpch=1~7を指定しています。

matplot(colorsample,type="p",pch=1:7)

type=”b”  マーカーと直線(線は切れ切れ)

matplot(colorsample,type="b")

type=”c” 切れ切れの直線

matplot(colorsample,type="c")

type=”o” マーカーと直線(線は繋がっている)

matplot(colorsample,type="o")

type=”h” 垂線でプロット

matplot(colorsample,type="h")

type=”s” 左軸で階段状グラフ

matplot(colorsample,type="s")

type=”n” 軸のみにして、続けて低水準関数で指定

matplot(colorsample,type="n")

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