変数は、数値や文字を入れて置ける箱のようなもので、a,b,gdpなど文字で表します。
変数には、数字や文字列など様々な「型」があります。Rでは、数字一つでも整数、実数、複素数と3つのタイプがあります。
因子型や論理型といったコンピューター特有の使い方をするデータもあります。
変数の型の種類
Rの変数の型について説明します。
因子型は、いくつかのカテゴリーに分けら得たデータで、男性と女性、晴、曇り、雨、雪などのデータです。
論理型は、真、偽、不明に分けられます。
データの型 | 説明 | 定数の例 |
integer(numeric) | 整数型 | 1, -2, 34, … |
double(numeric) | 実数型(整数も含む) | 3.14, -0.001, 1, 1e-10, … |
complex | 複素数型 | 1i, 1 – 4.5i, 3+0i, … |
character |
文字型 | “山”, “2022/3/12”, “”, … |
factor | 因子型(いくつかのカテゴリーに分ける) | up,down,… |
logical |
論理型 | TRUE, FALSE, NA, … |
変数の型の見分け方
変数の型を調べるには、typeof() を使います。数値を集めて作ったベクトルなどの場合は、格納されている変数のデータの型が表示されます。複数の変数の型が格納できる「リスト」のオーブジェクトを調べると、listと帰ってくるので、要素ごとのデータの型はわかりません。
また、as.integer()などのように、as.を使うことで、変数の型を変えて使うこともできます。
具体的な例
整数で作ったベクトル [ 1] 1,2,3,4 を変換すると次の通りになります。これは整数型です。
整数型
> as.integer(x)
[ 1] 1 2 3 4
実数型
> as.double(x)
[ 1] 1 2 3 4
複素数型
> as.complex(x)
[ 1] 1+0i 2+0i 3+0i 4+0i
文字型
> as.character(x)
[ 1] “1” “2” “3” “4”
因子型
> as.factor(x)
[ 1] 1 2 3 4
Levels: 1 2 3 4
levels は、1,2,3,4という4つのカテゴリーが作られたことを示しています。他の数字や文字を入力しようとしても入力できません。
論理型
> as.logical(x)
[ 1] TRUE TRUE TRUE TRUE
数字を論理値に変えようとすると、ゼロ以外=TRUE,ゼロ=FALSEとなります。