ナウキャスティングに関するプログラムの紹介です。さまざまな方法で、予測した予測値を保存します。
ある期間までで推計し、その1期先を予測します。それらを一つの予測値として格納するというプログラムです。
ナウキャストとは
ナウキャストは、GDPなどの直近の発表数値を予測するものです。ナウとフォーキャストを合わせた言葉です。
例えば、現在が1月として、1月時点のGDPを知りたいとします。しかし、1-3月のGDPが発表されるのは、5月なので、現在の状況を公的な統計から知ることはできません。
現状を知るために現在を予測することで、現在の状況を知ることをナウキャストと呼びます。
ナウキャストを検証するには
ナウキャストは有用ですが、それをどの程度正確に予測できるかが問題となります。この記事では、さまざまな手法によるナウキャストについて比較する方法を説明します。
基本的なコマンド
ナウキャストについて、EViewsで使うコマンドは以下のものです。
ls
最小二乗法を推計するコマンドです。
ardl
ARDLモデルを推計するコマンドです。
smpl
推計期間を決めるコマンドです。
series(genr)
変数を加工するコマンドです。
d
変数を削除するコマンドです。
forecast
推計した方程式を使って予測するコマンドです。
プログラムに関するコマンド
プログラムを走らせるうえで必要なコマンドは以下です。
%x
置換変数です。%〇×△=”文字列 “とすると、文字列を様々なところで使うことができます。
for next
forで、何を繰り返すかを決めます。nextまでについてそれを繰り返します。
4種類の推計法で予測する方法
以下のプログラムは、4種類の推計法で予測して、ある時点までのデータで、1期先のデータを推計することを繰り返すプログラムです。
- 水準で推計
- 階差で推計
- ARDLで推計
- NARDLで推計
これらのついて、推計した後、1期先を予測し、それらのデータをそれぞれ一つの系列として格納するプログラムです。
%eqlist = "eqlevel eqdelta eqardl eqnardl "
for !i=0 to 7
'estimate
smpl @first 2019q4+!i
equation eqlevel.ls lgdpjp c lcijp
equation eqdelta.ls d(lgdpjp) c d(lcijp)
equation eqardl.ardl lgdpjp lcijp
equation eqnardl.ardl lgdpjp @asy lcijp
'nowcast
smpl @all
for %j {%eqlist}
{%j}.forecast temp
GENR Dtemp=D(TEMP)
smpl 2020q1+!i 2020q1+!i
series lgdp{%j} = Dtemp*100
d dtemp
d temp
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