経済統計の使い方
統計初心者の社会人向けに、経済データの解説をしています。「まとめページ」をご覧くだされば、全体的な内容がわかると思います。
雑記

【レポート】日本銀行見学記

こんにちは。吉池です。 

日本銀行に見学に行った様子をレポートします。

経済統計の使い方では、経済統計の入手法から分析法まで解説しています。

【レポート】東証arrows見学記|株式体験もやりました こんにちは!インターン生のかりん&ゆうなです。 東証Arrowsの見学に行ってきました。東証Arrowsはもともと東京証券取引...

日本銀行の歴史を知る

日本銀行本店本館の2階には日本銀行と本館の歴史に関わる様々な展示物が並んでいます。2階で最初に見ることができるのは歴代総裁の肖像画で、廊下の両側にずらりと並んでおり歴史の重みを感じさせる空間になっています。

次にそのまま廊下を進んで次の部屋では、日本銀行の建物の歴史について資料が展示されています。建物の模型や立面図、壁の断面の構造についての説明があり、展示スペースの横には旧役員室の調度品などもあるため建設当初の本店がどのような場所だったのかを知ることができます。

建設当初の姿のままの地下金庫

1923年の関東大震災の際に本店本館は地震には耐えたものの、火災での被害で3階は全焼し1・2階の一部も焼失してしまいました。しかし地下金庫は被災がなく建設当初の姿をほぼそのまま残すことができており、とても貴重な空間です。

金庫

金庫扉はイギリスから輸入しイングランド銀行でも使われていた「Hobbs Hart社」のものとそれを元に国産の金庫扉を制作したものの2つが設置されています。

当初は金庫の周辺が回廊で、貨物用エレベーターで地下に下ろした現金を搬送するトロッコがありました。1932年に行った本店の増築工事の際に回廊部分の外側にもう一つ金庫扉を取り付けたため、その後は回廊部分も金庫として利用されるようになりましたが、今も回廊の床にはトロッコのレールの跡がしっかりと残っています。

展示物

地下金庫内にはお金に関するものが展示されていて、世界初の自動監査機や過去に使われていた現金輸送用貸車の模型などを見ることができ、1億円の重さを体験することもできます。

他にも、2024年上半期から発行予定の新しいお札についての展示もたくさんあり、お札のデザインについての展示や次にお札の顔になる人物の紹介などがされています。

金庫内は写真撮影が可能で、見る角度によってデザインが変わる展示物やフラッシュを使って撮影すると紙幣の画像が現れる展示パネルなど面白い展示物もあるため、記念にたくさん写真を撮ることをお勧めします。

(左から見ると2024年上半期から発行される新しい1万円札)

(右から見ると現在の1万円札)

中庭・客溜

中庭

本館正門から中に入ったところにある中庭は地下金庫への現金搬入ルートでもあったため、金庫との関わりが深く、障壁を設け閉鎖的な空間となっています。

また、日本銀行の設計をするために辰野金吾(日本銀行本店設計者)が欧米各国の銀行を視察し学んだものが建物や中庭の装飾などから見てとれます。

(中庭から入ることができる正面玄関)

客溜

客溜には古典様式の様々な装飾が施されており、関東大震災による焼損後に復元され、現在も明治期の姿をそのまま残しています。窓口のあった客溜の空間は2階まで吹き抜けで、2階の天井ガラス天井、その上はガラス屋根で自然光を取り入れた明るい空間であり、1階は広い待ち合わせスペースとなっていたそうです。

(客溜)

まとめ

見学はガイドの方の解説を聞きながら進んでいくのでとてもわかりやすくお金について知ることができました。また、本店のそばには貨幣博物館がありそこにも行ってみるとお金への知識が広がると思います。建物の中は写真撮影できず、紹介できない場所があります。ぜひみなさんにも一度実際に足を運んでいただきたいです。

COMMENT

メールアドレスが公開されることはありません。 が付いている欄は必須項目です

CAPTCHA