「ディズニーで学ぶ経済学」では、ディズニー映画のプリンセスの変遷について、書きました。その時点では、「アナと雪の女王」までの分析となっています。
それ以降の映画について簡単にまとめておきたいと思います。
経済統計の使い方では、統計データの入手法から分析法まで解説しています。
アナ雪以前のまとめ
アナ雪以前については、プリンセスの変遷については「ディズニーで学ぶ経済学」でまとめています。
ディズニー映画は、家庭的で受動的な白雪姫から始まりました。その後、アリエル、ベルといった積極的、能動的なプリンセスが好まれるようになりました。
プリンセスは当初は白人ばかりでしたが、ジャスミンやポカホンタスなど白人以外のプリンセスが増えていきます。
王子様が現れて、結婚してハッピーエンド、という枠組みが崩れ、パートナーが品行方正な王子様でない場合が増えていきました。
「アナと雪の女王」は大ヒットしましたが、恋愛は中心のテーマではなくなり、家族愛の方が中心となりました。
代表例 | 特徴 | |
古典的なプリンセス | 白雪姫、シンデレラ | 家庭的、受動的 |
積極的なプリンセス | アリエル、ベル | 外交的、積極的 |
プリンセスの国際化 | ジャスミン、ポカホンタス | 白人以外のプリンセス |
王子像の変化 | ラプンツェル、メリダ | 王子依存からの脱却 |
愛の多様化 | アナ、エルサ | 家族愛の描写 |
映画一覧
ディズニー映画には、さまざまな種類がありますが、アナと雪の女王以降、ウォルト・ディズニー・アニメーション・スタジオが制作した長編作品は以下です。
2013 | アナと雪の女王 |
2014 | ベイマックス |
2016 | ズートピア |
2016 | モアナと伝説の海 |
2018 | シュガー・ラッシュ:オンライン |
2019 | アナと雪の女王2 |
2021 | ラーヤと龍の王国 |
2021 | ミラベルと魔法だらけの家 |
恋愛から家族へ
その中で、プリンセンスストーリーの流れをくむものは以下となります。以前のディズニー映画の中心は恋愛でしたが、最近では、「家族の繋がり」を重視した物語が増えています。
「モアナと伝説の海」(2016)
- 主人公は村長の娘
- 先祖にならい開拓使として島を開拓していく
- 旅に出る冒険物語、恋愛要素はなし
「アナと雪の女王2」(2019)
- 主人公2人は王族の生まれ
- アナは想い合っていた男性と結ばれる。
- エルサは使命のため、別の場所で暮らす
- 離れていても交流は続く
「ラーヤと龍の王国」(2021)
- 主人公は首長の娘
- 世界を救うため旅に出る
- 初めての歌わないプリンセス
「ミラベルと魔法だらけの家」(2021)
- 魔法が使える家族の仲で唯一の「普通」の女の子
- 初めてのメガネをかけたヒロイン
ヴィランズの少なさ
最近のディズニー映画では、ヴィランズ(悪役)が少なくなっています。
細木信宏「『アナ雪』エルサは悪役の設定だった!作詞・作曲者が明かす」によれば、「アナと雪の女王」ではの制作過程で悪役からヒロインに改められたということです。最近は勧善懲悪の単純な物語ではなく、さまざまな立場の人々が、共存できる環境を新しく作ればよいという考え方が感じられます。
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